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e0e45e99.jpg監督
松尾スズキ

出演
佐倉明日香:内田有紀
焼畑鉄雄:宮藤官九郎
ミキ:蒼井優
江口:りょう
コモノ:妻夫木聡
西野:大竹しのぶ


……と、「17歳のカルテ」(原題:Girl,interrupted ジェームズ・マンゴールド監督 1999年米)について。

似てるって。
マジで似てるって。

鑑賞中ずっとこの2作の違いについて考えを巡らせてしまうほど似てるっての。だから「17歳のカルテ」と「クワイエットルームにようこそ」について。

精神病院の隔離病棟に、症状のまったく異なる患者を入院させるのってどうなんだろう。患者同士が軋轢を起こして、さらに症状を悪化させるだけなんじゃないのか。そこで繰り広げられる光景は、現実の精神病院に比べれば、まあ映画として誇張されてるはずだけれど、コミカルなのがシニカル。

質病を患った人間をネタとして使っていいんですか?という倫理的な問題も生じる。
「17歳のカルテ」は、真摯にこういう問題と向き合った映画だったと思う。
「クワイエット~」で一番気になったのがこの部分。何しろ「恋の門」の監督だし、嫌な予感が的中したというか、「お笑い」のネタにしてるよな、あからさまに。
コメディとしてこの映画をカテゴライズして欲しいんだろうか。それは無いと思うけど、精神疾患をコメディタッチに描くというのはあまりに鋭利な諸刃の剣で、相当慎重にうまく立ち回らなければやっちゃいけないとは思う。それを「やっていい」レベルに、この映画が至っていたかというと、今一歩だと思いますね、正直、ね。何が足りないかって、むしろコメディならコメディ、シリアスならシリアス、っていう割りきりが足りてない。「これはブラックジョークだぞ」と監督本人が思いながらやったってブラックにはならない。「サウス〇ーク」のやり過ぎっぷりを少しは見習ってくれと。

なんて、辛口に言い放っておりますが、主人公の周囲をめぐる人物像は大胆至極かつ繊細で、引き込まれた。文学っぽい、一歩引いたアンニュイな独り語りが、「クワイエット~」の核なんじゃないかとも思う。「一歩下がって眺めてみれば人間なんてどいつもこいつも滑稽なんだよ」っていう達観した視点が特に邦画には共通して潜んでいるけれど、それをここまで全面に押し出して主張する人は居なかったんじゃないかなあ。同時に、「何をえらそうに、作者のお前だってその人間じゃねーか」と反発したくもなりますが。

底が抜けたような「弱さのスパイラル」に陥った人間ばかり出てくるのが、それによって「人間ここまで弱くなれるぜ」っていうブラックな主張が、精神疾患というモチーフともあいまって、「クワイエット~」のテーマなんだろうなあ。文学っぽい。「17歳のカルテ」との最大の差異はそこだ。「17歳のカルテ」はまだ希望があった。アメリカンなプラグマティズムとオプティミズムだ。「ちょっと人と違うだけ」っていう。確かにこちらでは主人公の症状が比較的軽度の境界性障害でしかなかったけど。

最後に心理学をやっている関係で言いたいのは、「健康な精神」について。
「完全に健全な心」というのは、無い。ぶっちゃけて言うと、「健康な精神」も定義不能だ。科学的とかどうとか言う前に、本人が自分のメンタルを「健全」だと感じるかどうか、というのと、その時その時代の「社会」が、個々の人間をどう許容するか、社会的な存在としてうまく廻れるかどうか、という、至極曖昧な基準で判断する事しかできない。そういう意味じゃ、ある個人が「社会そのものが病んでいる」と感じてしまった時、その人は社会の側から「病人」として扱われる可能性を抱いてしまう。精神病院の隔離病棟は、社会にとって「適応できなかった邪魔者」を隔離しておくための都合のいい外部なのかもね。蒼井優の役が、それを見事に描いていた。

あと庵野秀明さん何やってんだ。役者は、向いてないって。
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