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anorexianervosa__
(アット)hotmail.com
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初鑑賞は小学4年だったか5年だったかもはや記憶にございません。
なんで今更こんな中途半端に古い映画をかたるのか。
自分が映画にショックを受け、カタルシスを覚えたのは、ぶっちゃけ啓蒙されちゃったのは、これが多分一番古い記憶なんじゃないか。
もっと言うなら、今じゃすっかり“欧米か”されてしまった、或いはリベラリスト風にアメリカナイズされてしまった自分の、オウベイ思想文化とのファースト・コンタクトだったから、でしょうか。
たしか「証拠が無いから神はいねえ」と、給食の時間に吐きすてて大ブーイングを食らった者としてはショッキングだったなあ、本当。当時から我の強い人間だった、本当。小学生を洗脳するんじゃねえよハリウッドめ。
まあ、あれから10余年経過した今思うことは。
SFなんでしょうかね、これ。
ファンタジーではないよね。
たしかにサイエンティフィックでもあればフィクションでもあるけど、科学に基づいた、というか科学を用いた何かをモチーフとした話なんだろうか。違うと思う。
科学的なフィクション、ではなく、科学自体を小道具化したフィクションのような気がする。気がする、じゃなくて間違いなくそうだろ。
ラスト、記録時間云々のシークエンスを切り取ってしまえば、ひょっとしたら原作とはまったく違った代物になったかも、と。ある盲目的な情熱、或いは誰でも少しは持っている、何かに対する信仰についてのドラマになったんじゃないでしょうか。
別に「神」とか「エイリアン」じゃなくても。
カールセーガンの意図には完全に反するだろうけれども。
ていうか、原作ってひょっとして、SETIの後押しのために書かれたんだろうか?
(後略)
Contact
1997
Dir:Robert Zemeckis
Act:Jodie Foster
~以下略され(ry~
もし一言で済ますならば「あやすような映画」じゃないかな。
何かに強烈な情熱や信念を持つ事ってまあ格好悪いんだが、そうせざるにいられない、少女のまま大人になった女性が、まさにハリウッド的な壮大さで夢を掴み、掴んだ夢に失望させられかけて、それをまた一神教的な過激さで諭され、あやされるというお話で。
絵的にはもう、ジョディフォスターの演技力が。
「詩人を連れてくるべきだった」のシーン、尋問されるシーン、熱く語っちゃうシーン、どれを取っても表情の作り方は鬼気迫るものがある。顔アップの多様っていうか飽和でも、これが大成功してる。
それとこの映画以降方々にパクられまくってるワームホールの描写等、CGシーンでしょうか。
本物のクリントンまで合成してるし。
映画化した最大の意義はこの2点かと。
他は別に目新しくもなんともない。ああ90年代ハリウッドだな、としか感じない。
絵的には。
原作はこれの製作中に故人となったカールセーガン博士の著書で、まあ原作がついちゃってたらそっちの信者に叩かれるのは常ではあるが。ただ、脚本化して限られた時間に敷き詰めるために、そして万人に受け入られるために、「言葉を絞る」というステップを踏んでいる事は必要なんじゃないですか。
この作品は焦点を絞って上手い切り取り方をしていると思うよ。脚本を読ませるタイプの映画だし、主人公以外が記号化してるのも、まあ、ある種の寓話化として捉えれば悪くはないし。
ものすごく簡潔に書くと、こういうストーリーです。
ネタバレです。
幼くして父を亡くした女科学者エレノア・アロウェイ。いわく「宇宙人はいるんだ!資金を恵んでください、電波望遠鏡使わせて!」紆余曲折を経て、パトロンの謎の資産家を得て、彼女は琴座の恒星ヴェガからデンパを受信。内容はこうである。「1,2,3,5,7,11,13,17...」その後送られてきたのはベルリンオリンピックでのヒトラーの演説と、それに重なった一人乗り宇宙船の設計図。ベガ人と思しき者とのファースト・コンタクトと、宇宙船を作る作らないで揉める世界。紆余曲折を経て昔の恋人である神父もどきと再会するアロウェイ。
アロウェイいわく、「神なんていないと言わせていただくわ、証拠がないもの」
神父反論「君はお父さんを愛していたかい?もしそうなら、証拠を見せてくれ」
北海道で作られた宇宙船の搭乗者にアロウェイが選ばれて、和解する二人。
ヴェガまで行って、パパとウィンドサーフィンをして、物凄いカタルシスを得て、感動して、陶酔して、帰ってきたアロウェイ。
宇宙では16時間過ごしたはずが、地球の人々がアロウェイを見失った時間は一秒以下。誰の目から観ても機械の故障で、彼女は何処にも行かなかったかのように思われる。
自分の体験を人々に告げようとするが、こう聞き返される。
「証拠は?」
しかし宇宙での体験について熱弁をふるい、調査委員会の尋問の後、アロウェイを支持する群衆に囲まれる。アロウェイに寄り添う神父が言い放った。
「彼女を信じます」と……
物語の内容について書くってなると、どうしても信仰心という日本人は普通触れたがらない話をやらざるを得ないんだけど。
……また次回でいいや長くなるし。